« 誘いが勝負!深場の大カマス | トップページ | 激熱!相模湾泳がせブリ »

2010年11月21日 (日)

シーズン突入!ライト深場五目

 寒い季節は鍋のおいしい季節♪ 食欲の秋ですし食味優先の釣り物も多くあります。特に深場の魚たちのは脂の乗りも良く、上がってくるまで何が掛かっているか分からないドキドキ感もあり最近注目度が上昇中です!

Pb123722

深場釣りの入門
深場(深海)の釣りというと強烈な重量と値段のタックルに何十本と連なる針と巨大な錘を付けて、回収すれば針の数だけ魚が着いてくると思っている方も少なからずいると思います。たしかにそれも間違いではありませんし、そのような状態の釣り場があるのも事実です。しかし、はっきり言ってしまえばそれば旧世代の深場釣りになりつつあります。
昨今の深場釣りはもっと手軽に、そしてテクニカルに進化を始め、釣趣も向上し敷居もグッと下がり入門し易くなっています。

通常の船釣りに比べればはるかに重たい錘を使用する深場釣りですが、この釣りもライトタックルとヘビータックルに二分することができます。

P4081937 [ライトタックル]
水深500m前後・使用錘300号まで。道糸PE6~8号500~800m、針数10本前後で狙う釣り物が部類されます。
マダラ・アコウ・キンメ・ムツなど近海で狙える多くの深場釣りが該当し、船宿でのレンタルタックルが完備されているところも多くあります。乗船料金も通常の船釣りと同じくらいなので比較的入門も容易でしょう。

Pc011485 [ヘビータックル]
水深500m以深・使用錘500号前後。道糸10~14号1000m以上、針数15本以上で狙う釣り物などが部類されます。
鉄筋錘を使う伊豆諸島キンメや1000m以深を狙うベニアコウ、100kg近い巨体のアブラボウズなどが該当し、狙う船宿や海域は少なめです。海域が遠距離であったり長大な仕掛けを扱うため乗船者を多く乗せることができず、結果として乗船料金も高めになります。ライトタックルを経験してから挑んだほうが無難でしょう。

魚の走光性
深場釣りといえば巨大な水中ライトやタコベイトが印象的でしょう。しかしこれらの用品は全ての魚を狙うのに適するわけではありません。
光の少ない深海魚を狙う際に意識したいのが「走光性」です。深場五目で狙う魚の中でも光を好む「正の走光性」と、光を嫌う「負の走光性」を持つものがいます。
正の走光性を持つものはアコウダイ系・マダラ・アカムツ・メダイのターゲットと厄介なサメ類・スミヤキ・タチモドキ・シマガツオ・バラムツなど。負の走光性を持つものはキンメダイ・クロムツが該当します。
深場だからといって何にでも水中ライトや夜光玉を付ければ良いわけではありません。特に負の走光性をもつ魚を狙う際に発光器具をつけてしまうと、本命魚が掛からないばかりか船下に縄切魚を寄せてしまい船全体をトラブルに巻き込むことになりかねません。ですので五目釣りで出船される際はどんな魚を狙うか事前に船長へ確認をしましょう。

初心者も安心♪ 小坪太郎丸
P4081952 今回お邪魔したのは小坪の太郎丸。深場五目をメインに夏場は青物も狙い、親切丁寧な高橋船長の人柄もあって高い人気を誇る船宿です。レンタルタックルも完備されクーラーと衣料だけで挑むことも可能です。
11月12日この日も満員御礼で出船。目指す釣り場は東京湾口と伊豆大島の間にある沖ノ瀬。航程約1時間ほどかけて移動すると海外港の伊三郎丸が同じくキンメを狙っている模様。早速、太郎丸も濃い反応を見つけスタートとなりました。
P4081950太郎丸の標準仕掛けは胴突10本針。ムツ針18号にハリス10号、錘250号を使用します。もし初挑戦ならば針数は減らして挑んでも良いでしょう。扱いきれない10本針より扱いきれる5本針のほうが捌いていてストレスも少なく、絡みが少なければ結果的に釣果も伸びてゆきます。
釣り方は仕掛けが着底したら2~4mほど錘を浮かせてアタリを待つスタイル。数投で魚がどの高さに最も反応が良いかを見極めて錘の高さを調整すると良いでしょう。餌はサバ切り身が標準ですがお好みでイカや鮭皮などを持ち込みもOKです。

投入からタナ取りまで
太郎丸の投入は舳先からの合図とともに順次投入するスタイルです。投入は乗船時に配られる大型マグネットに仕掛けを並べての投入と、治具(掛け枠)に巻いての投入があります。

Pb123723 [マグネット投入]
・仕掛けの扱いに慣れていない場合や風が弱いとき向き。
・マグネット上に針を順に並べ、合図で錘を投入。
利点:初心者にも投入は容易。同じ仕掛けを使い続けるので経済面に優れる。
弱点:トラブルがあると投入を逃してしまうことも。強風下は仕掛けが吹き上げられ絡みが多発。

P4081938 [治具投入]
・海況が悪く風もある様なときに有効。
・治具に巻いた仕掛けを合図で錘を投下します。錘は投げ
利点:荒天でも確実な投入が可能。10本以上の針数もOK。
弱点:現場巻きは慣れが必要。二組の交互使用が望ましい。

基本は確実な投入です。自分の好みにあった方法で仕掛けを入れましょう。この日はマグネット投入の方が多め。風も少なく針数が少ないのならこの方が楽ですね。

無事に仕掛け投入ができればスプールをサミングしながらスムーズにラインが出るようにしましょう。投入しっぱなしで放置してしまうとウネリによって竿先が暴れ、ライン放出速度の変化を生じさせてバックラッシュなどを引き起こします。
着底したら糸フケを取って底ダチを取り直します。数百mも仕掛けを下ろすと糸フケもかなりの量となりこれを放置するとアタリが分からないばかりかフケた糸によって他人の仕掛けにオマツリするなど良いことはありません。
糸フケも取れて正確な底ダチが取れれば船長指示のタナまで引き上げましょう。ここのタナ取り動作が深場釣りの釣果を大きく左右ます。船長の指示は底から2~4mと幅があり魚探反応のエリアを示しています。仕掛けの全長は針数によって10~15m。長いようなら低めに短いようなら高めに合わせれば濃い反応を直撃しやすくなります。基本動作をしっかり行えばトラブルも減ります。ちょっとしたことの積み重ねで釣果を伸ばしてゆきましょう。

アタリ到来!魚種は何だ??
各自の仕掛けがタナに入ると次第に魚信を捉えるロッドが増えてきました。ここから追い喰いでいかに数を伸ばすかがこの釣りの醍醐味!バラシを少なく魚がつけば赤い魚の鈴なりも夢ではありません。
沖ノ瀬のキンメ・ムツ類はアタリがあればタナはそのまま。アコウ・タラ類はアタリがあれば錘を下ろしてラインを送り出す方法がセオリーとなります。この時、アタリで本命を見分けられると非常に有利。経験が必要ですが本命魚系はアタリが鋭く短いものが多く、外道系はアタリが小さくモゾモゾするものや、やたら暴れるものが多く感じます。最初から見分けることは不可能ですが、アタリを見ながら何が何匹などと予測する習慣をつければやがて正答率も上がってゆくでしょう。ちなみに現在の深場釣りを牽引する某アングラーは匹数から魚種まで高確率で当てるレベルだそうです。

Pb123739 Pb123738

穂先は常に注目!最新タックルは遥か深場の魚信も明確に捉えます

スムーズな回収で釣果UP♪
Pb123725 ある程度の魚信がロッドに伝わったところで巻き上げ開始。巻き上げ速度は魚が付いているなら毎分100m以下の速度に設定し、ドラグは強い引きや高いウネリを通過するときに巻き上げが止まる程度に設定しておくとハリス切れや口切れを防ぐことができます。
巻き上げが止まり、仕掛けが水面まで上がってきたらいよいよ取り込みに入ります。仕掛けの連続使用が前提となるライト深場の釣りでは整理整頓しながら回収しなければなりません。幹糸を手繰り、針を持ってゆっくり引っ張れば溜まったヨレが幹糸接続部の親子サルカンによって解かれてゆきます。サルカン結び目の切れ端同士が絡んで回転が妨げられていることも多いのでこれらも解きながら引き上げ、針をマグネット上に並べてゆきます。決して焦る必要はありません。確実にヨレを取りながら回収してゆきましょう。
また回収した針に魚が付いている時はそのまま足下に降ろしては幹糸上で暴れて糸絡みを発生させます。座席後部にスペースの余裕があるのなら魚の付いた針は座席後部に降ろしてゆきます。このようにすれば回収した魚に糸を引かれることはあっても幹糸を大きく絡められることは無くなります。
そしてキンメやムツなどの口切れしやすい魚を狙っているときは抜き上げの際に玉網のサポートが欠かせません。玉網を水面に構えてもらい万が一落下したらすくってもらいます。隣同士で協力して確実に回収しましょう。

真っ赤な反応に遭遇!
Pb123727 1流し目からポツポツとキンメが上がり、ほとんどの人が釣果を得ました。私も無事に1枚ゲット♪ オマツリがあったのでこれが無ければ3枚ぐらいは付いていた感触でしたが良しとしましょう。
感触は良かった1流し目でしたが太郎丸はやや大きめに移動。今度は反応の濃い250m台で数釣りを目指します。2流し目のこのポイントでは降ろした途端に魚信到来♪ 探見丸に映る反応も濃く、底から15m前後まで反応が広がっています。アタリが続く船内。船長からも「良い反応入ってきたよ!」とアナウンス。各々が期待の眼差しで竿先を見つめています。
と、ここで竿先の動きに変化が起きます。引き込みは然程強くなくも大きめの振動が出始めました・・・。サバです。船長からも「上の方はサバっぽいね」とのアナウンス。あまりサバが暴れると折角のキンメも振り落とされてしまいます。自由巻き上げの太郎丸ではどのタイミングで巻き上げるかが各自に任されます。釣果に直結する状況だけに判断は慎重にしなければなりません。
各自の巻き上げが始まる中、あえて最後に巻き上げをスタート。この理由はロッドが軟調子ゆえにバラシのリスクが少ない事と、取り込み直前で暴れるサバによる仕掛け同士のオマツリを避けるためです。
多少遅れて巻き上げると仕掛けにはキンメ2枚にサバ2匹。餌の外れていた針が4本あることから少々待ちすぎだったかもしれません。しかしここで新鮮サバが手には入ったのはラッキーです。

Pb123731 Pb123728

どのタイミングで上げるかも釣果の分かれ目!太郎丸は探見丸も対応!

サバごと落とす!
船を戻して3流し目も再び同場所を攻める太郎丸。スムーズに投入も終わりサミングをしていると100m前後より急に落下が遅くなり竿先が揺れ始めました。どうやらサバが付いたようです。これが複数匹で仕掛けの落下が止まってしまうようなら巻き上げざる得ませんが魚信を見るに幸い1匹のみの様子。これならばそのまま落下させた方が吉です。
100m前後で付いたサバも250mまで降ろせば流石に弱ります。通常より微弱な抵抗になったサバは餌を揺らすのに最適! 思い通りキンメの魚信が続きこの流しでは3枚ゲット♪ さらに回収巻上中に先の流しで手に入ったサバの切り身も完成し、次の流しに期待大です。

新鮮サバ切り身炸裂♪
Pb123742 新鮮サバの切り身は輝きも良く、しっかり切れていればかなり期待できる餌です。これを手にするためには切れ味の優れた包丁とまな板は必須。更なる釣果を手にするためにも是非用意しましょう。
この餌を使用した4流し目は鋭いアタリ到来!キンメより強めに引き込むアタリに只ならぬ気配を感じます。同様のアタリとキンメのアタリを捉え、ある程度ロッドに重量感が乗ったところで巻き上げ開始。途中で重量感が減るバラシもありましたが水面まで上がってきた仕掛けには待望のクロムツの姿♪ キンメも付いており一番下の針は切られていました。おそらくこの針もムツが付いたのでしょうが歯の鋭いムツは掛かりどころが悪いと簡単にハリスを切ってしまいます。
やや残念でしたが早速新鮮サバ切り身の効果がでました。この調子でどんどん追加してきたいところです。

Pb123732 Pb123733

脂が乗って美味しいムツ。鋭い歯に要注意!掛けた針とハリスもチェックしよう!

喰わせの「間」がポイント
Pb123736ここから数流しはポツポツとキンメが掛かってきます。日が高くなってやや喰い気が落ちたのでしょうが、それよりも気に掛かるのは風浪の悪化。波が立ち始め、思うような流しが困難になってきたようです。
そのような中でも時折探見丸には反応が映し出されます。日中のキンメは群の移動も速まりチャンスは一瞬ということも多々あります。
しかし一匹でも掛けられれば群の移動を多少遅らせる事は可能。風浪でロッドも暴れ、仕掛けの動きも激しくなる一方ですが、動きを止めて喰わせの間を作れば掛けるチャンスはあります。
波が高くなったのならキーパーに預けたロッドを起こして腕で船の動揺を吸収し仕掛けを制止させ「間」を作ります。今回はそれで一発! 周りが渋い中で次々とアタリが続いてきました。
波にあわせてドラグを微調整し、バラシを抑えて巻き上げると海面下には赤い魚体♪この流しではキンメ5枚ゲット!空針は3本あったので魚自体は8匹いたのかもしれません。

荒天にて早揚がり
Pb123740 強まる南西風に正午を前にして最終流しのアナウンス。最後は水深430mの今日一の深場です。ここは出れば美味しい脂キンメとのいうこともあり俄然気合いが入ります。
水深が深くなると糸フケの量も増加し、ラインの伸び率も相まって250m台に比べると着底の感触も曖昧になってきます。
2回ほど底を取り直し、錘を2m浮かせて魚信を待ちます。強くなる船の動揺も深くなった水深には程良い誘い。時折、ロッドを起こして間を作り誘ってゆくと待望のアタリ!最終流しということでじっくり追い喰いを待つも追加アタリは無し・・・。ゆっくりと巻き上げると下から2本目に脂キンメが付いてきました♪ この位置ですと最後は錘底ベタでも良かったかも・・・。この辺りの読みはまだまだ場数が必要なようです。

年内はキンメ・ムツ!年明けよりアコウも
Pb123743 今回のキンメ五目船ではキンメ14枚で次頭。頭は19枚でしたので空針が出た流しを修正できれば今後追いつけそうです。
現在はキンメ・ムツが中心の太郎丸ですが2月~5月頃には大本命のアコウダイも姿を見せるようになり、時折超高級魚のアカムツも混じえながら盛り上がってゆきます。
同じような仕掛けでも魚によって微調整をする精細さが求められる深場釣り。見た目の印象よりずっと繊細なこの釣りは昔よりもずっと身近になりました。食べて美味しい魚が多いのも魅力。
この冬、深場釣りの世界に足を踏み入れてみてはいかがでしょう?

P4081950_2【利用船宿】
小坪 太郎丸
TEL/0467ー22-7662
キンメ五目船
餌・氷付 11,000円

|

« 誘いが勝負!深場の大カマス | トップページ | 激熱!相模湾泳がせブリ »

釣行記」カテゴリの記事